教えて!真嶋先生!!〜微生物パワーで水をきれいに!!〜
教えて!真嶋先生!!〜微生物パワーで水をきれいに!!〜

やあ!私がDr.マシマじゃ。

アトリオンがおいしいお菓子を作ると工場から廃液が出るじゃろ?これをそのまま流すと下水環境に負荷がかかってしまう。そこでワシは微生物のチカラを借りて水をキレイにしているのじゃ。

その世界がなんとも面白くて愛らしくて、理科の自由研究にもオススメ!みんなにもどうしても知ってほしいので、ご案内するゾイ!!

やあ!私がDr.マシマじゃ。

活性汚泥法の世界へようこそ!!

いきなり難しい言葉を使ってしまってスマンが、工場廃水の中の有機物を微生物...ワシは彼らが好きすぎて「虫ちゃん」って呼んでいるので、これからは虫ちゃんって呼ぶゾイ。虫ちゃんに食べてもらって、彼らの食物連鎖のチカラを借りて浄化処理する方式のことなのじゃ。最終的にキレイになった水と虫ちゃんたちの塊(フロック)に分けることができるのじゃ。

活性汚泥法の世界へようこそ!!

活性汚泥法の処理施設図解

活性汚泥法の処理施設図解

虫さん(微生物)の廃液浄化プロセス

  • ①有機物を虫さんが食べる
    ①有機物を虫さんが食べる
  • ②虫さんが虫さんを食べて塊が大きくなる(重くなる)
    ②虫さんが虫さんを食べて塊が大きくなる(重くなる)
  • ③汚泥として沈殿し水がキレイになる
    ③汚泥として沈殿し水がキレイになる

覗いてみよう!どんな虫さんがいるの?

オペルクラリア

オペルクラリア

ツリガネムシの友達と思われ体の周りに繊毛を持ち、口の周りに“カーテン”のような繊毛帯を広げて、流れてくる食べ物をキャッチします。ツリガネムシがシンプルなベル型なのに対して、オペルクラリアは繊毛のカーテンを広げて「見て見て!私のドレス!」とアピールしてる感じ。糸状菌やフロックの表面に集まってみんなでワイワイしながら食事をしている。ずっと見てると森の中の木をみてるみたいな気分になるよ。

カテヌラ

カテヌラ

体長は数百μmで、スーッと滑るように泳ぎます。まるで水中を優雅に滑走するフィギュアスケーターの様。活性汚泥の低負荷で、分解が進みすぎて“暇なとき”にだけ登場する。頭のくびれが、かわいさをそそります。増殖は分裂で、時には2体が連なって行動することもあるよ。

コルレラ

コルレラ

足を使って“ほふく前進”する姿は、まるで静かに動く忍者。敵(細菌)を見つけるとスッと近づいて捕食!
酸素が多くて水質が良い環境じゃないと出てこない。まるで「高級レストランしか行かないグルメ派」。群れで出現することもあり、仲間と一緒に“酸素たっぷりのVIPルーム”で食事を楽しんでいる感じ。意外と動きが早くて可愛い。

ズーサニウム

ズーサニウム

ツリガネムシの仲間で群体は柄でつながっていて、刺激を受けると柄が縮む!まるでゴムがをギュッと縮む」ような動きをする。この仕草が非常にたまらなく可愛い。ツリガネムシが単独でベルを振るのに対し、ズーサニウムはみんなで集まって“合唱団”のように働くタイプ。活性汚泥の中で細菌を食べて水をきれいにする。まるで「水中の清掃チームの隊長」。水質が悪化すると柄を縮めて“引きこもり”。まるで「ちょっとしたことで部屋に閉じこもるインドア派」。

スフェロフィリア

スフェロフィリア

捕食対象は他の繊毛虫や原生生物。中には寄生気味の種もいて、淡水・海水を問わず広く生息する“コミュ力高め”な単細胞。子どもは繊毛を生やして泳ぎ、成体は繊毛を捨てて基本じっと固定生活。泳がずとも腕(触手)での一本釣りで勝負する“待ち受け型”。目立たないので見逃しやすいよ。

セントロピキシス

セントロピキシス

殻は平たい円盤状で、ちょっとベレー帽をかぶったような形。殻の表面には鉱物粒やケイ藻を貼り付けて、まるで「DIYでデコった帽子」を自慢している感じ。ほとんど動かず、殻の中でゆったり生活しているようです。外に出るのは、ロボポディウム(偽足)をちょっと伸ばして食べ物をキャッチするときだけ。まるで「ソファから動かない休日のひと時」を楽しんでいるみたい。

ツリガネムシ

ツリガネムシ

体は釣鐘型で、繊毛を使って水流を起こし、食べ物(細菌)をキャッチ。まるで「レストランのウェイターがベルを鳴らして客を呼び込む」ような存在。虫たちの中で、一番大好きです。柄の部分には収縮繊維があり、刺激を受けると一瞬で縮む!まるで「ゴムでビヨーンと戻る」ような動き。非常に見ていてかわいいやつです。居心地が悪くなると柄から離れて優雅に旅行に出かけることもあるよ。

デロ

デロ

細長い体をくねらせて泳ぐ姿は、まるで水中で優雅に踊っています。体が大きいので、顕微鏡で拡大した状態では体が全部映らないよ。体の後ろの方が派手で頭と間違えてしまいそう。派手な部分は呼吸のための構造だよ。

ナイス

ナイス

名前が大好きな“ナイス”。多くの種で眼点があり、周囲の様子はチェックしつつ、基本は遊泳しないで底床に常駐。現場に張り付いて淡々と作業するタイプ。砂礫や水草まわりの有機微粒(デトリタス)を主食。通常は水田や河川・湖岸の底の微環境に入り込み、コツコツと“お掃除+リサイクル”を実行するようですが、当社の廃水処理にも表れる縁の下の力持ち。

ロータリア

ロータリア

汚れた水をきれいにしつつ、繊毛を回して踊る。まるで「掃除機を片手にダンスする陽気な奴」。酸素が多くて水質が良いときに登場する“おしゃれな虫”。水質悪化すると「この店、もうダメ」と退場。細菌や微粒子を選んで食べるこだわり派。体が透明で中身が見えるよ。

Dr.マシマのこだわりこぼれ話

①まるでペット!? お世話しないとむくれて仕事しない!

活性汚泥の虫たち(微生物)は、まるで気まぐれなペットじゃ。酸素が足りなければ「息苦しい!」とストライキ、栄養が乏しければ「お腹すいた!」と動きを止める。pHが乱れれば「こんな環境じゃ働けない!」と不満顔。だから管理者のわしたちは毎日、酸素を送り、pHを整え、栄養バランスを確認する。世話をすれば、彼らは元気に水をきれいにしてくれる。虫たち(微生物)は装置じゃない、ペットのようにお世話が必要なんじゃ。じゃが、そこがまたかわいいところでもあるんじゃ。

①まるでペット!? お世話しないとむくれて仕事しない!

②暑いのも寒いのもイヤだ!快適な環境で仕事がしたい

「ちょっと!暑すぎて汗かくってば!…って、汗かかないけど!」と、虫たち(微生物)はぶつぶつ文句。寒いと固まるし、暑いとぐったり。彼らの理想は“ぬるま湯オフィス”で、酸素もほどほど、栄養もバランスよく。快適な環境が整えば、分解作業もノリノリ♪ 虫たち(微生物)は今日も、職場環境にうるさい働き者なのじゃ。でも基本的にものすごくまじめじゃよ。

②暑いのも寒いのもイヤだ!快適な環境で仕事がしたい

③元気がなくなったら、元気印の飴を上げるとモリモリ元気に!!

「最近、なんか元気出ないんだよね…」と、活性汚泥の虫たち(微生物)がぐったり。廃水の中にあるごはん(有機物)が少なくて、エネルギー切れ寸前。そんな時は、溶かした飴を投入してやるんじゃ。そうすると「うおっ!これは元気印のごちそう!」と大騒ぎ。みるみる活性化して、分解作業もフルスロットル!微生物たちは、甘いエネルギーで今日もノリノリで働いている。そんな素直なところがかわいいね。

③元気がなくなったら、元気印の飴を上げるとモリモリ元気に!!

④一番のお気に入りはツリガネムシ!その理由は?

「ツリガネムシは、虫たち(微生物)の中の貴婦人!」とわしは思うとる。顕微鏡を覗きながら、「この優雅な揺れ、気品、そしてこのフォルム…たまらん!」と今日もニヤリとしてしまう。他の虫たち(微生物)には目もくれず、「今日も元気にフリフリしとるわい!」「茎部分の屈伸運動も見事なもんじゃ。わしのラジオ体操より美しいぞ!」と声をかける。周囲は苦笑いだが、わしにとってツリガネムシは、活性汚泥界のアイドルなんじゃ。

④一番のお気に入りはツリガネムシ!その理由は?

わしの使命は終わらん!これからも地域の水環境を守っていくぞい!

わしの頼れる虫たちよ、今日も元気に働いておるな。工場の廃水をきれいにするという大仕事を、あの小さな体で黙々とこなす姿は、まさに職人魂じゃ。虫軍団は互いに声を掛け合いながら、「よし、今日も水をキレイにするぞ!」と張り切っておる。わしは応援団長として、酸素を送り込み、温度を整え、虫たちが快適に働ける舞台を用意するのが使命じゃ。なぜそこまでやるかって? それは、この地域の水を守り、未来の子どもたちにキレイな川を手渡すためじゃ。

虫たちとわしの物語は、まだ始まったばかり。これからも一歩ずつ、共に歩み続けるんじゃ。水と命をつなぐこの挑戦に終わりはないぞい!

image10

森上小学校6年生のみんなが「廃水処理施設」を見学に来てくれたぞい!

今日、森上小学校の6年生が、わしが仕事をしとるアトリオン製菓の廃水処理施設にやってきた。お菓子工場なのに、甘い匂いではなく微生物の働きに興味津々とは、創立80年で初めての珍事じゃよ!

子どもたちの目はキラキラ、まるで「先生、もっと教えて!」と語りかけてくるようじゃ。わしが「この微生物たちは小さなヒーローでな、水をきれいにするんじゃ」と説明すると、「地域に貢献していてすごい!」「水以外にも環境に優しいことしてる?」と素晴らしい質問や感想にアタフタしてしもうて、わしの脳みそも久々にフル回転じゃ。

小さな体に大きな志を秘めた子供たちは、未来の先生。いや教授かもしれん。今日の見学は、わしにとっても刺激的な体験じゃった。水と命を守る物語は、まだまだ続くぞい。わしの白髪がもっと増えるまでな!

森上小学校6年生のみんなが「廃水処理施設」を見学に来てくれたぞい!
Dr.真嶋with小学生
設備について楽しそうに説明するDr.真嶋
設備について楽しそうに説明するDr.真嶋
ツリガネムシを見つけて思わずカワイイと叫ぶDr.真嶋
ツリガネムシを見つけて思わずカワイイと叫ぶDr.真嶋
廃水処理を楽しく語るDr.真嶋
廃水処理を楽しく語るDr.真嶋
実験が成功してご満悦のDr.真嶋
実験が成功してご満悦のDr.真嶋